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一目瞭然!錐体外路症状が少ない非定型抗精神病薬の作用と副作用!

「定型やら非定型やら何が何やらわからんという人も少なくないと思います。」

そんなみなさんのために今回は非定型抗精神病薬について解説します。

非定型抗精神病薬とは


定型抗精神病薬は、神経伝達物質のドーパミンの分泌を調整して、幻覚や幻聴といった陽性症状に作用します。

非定型抗精神病薬は、ドーパミンだけでなく、セロトニンをはじめとするその他の神経伝達物質にも作用して、パーキンソン症状やアカシジア、ジストニアなどの副作用を少なくするよう改良したものです。定型抗精神病薬は、陽性症状にしか効かないのに対して、非定型抗精神病薬は感情の平板化や意欲低下といった陰性症状、うつ症状にも効果を示します。

非定型抗精神病薬は、その大きく分けてSDA、MARTA、DSSの3つに分類することができます。

次項で、非定型抗精神病薬の3つについて詳しく解説していきます。

ドーパミンとセロトニン両方に作用するSDA

定型抗精神病薬は、ドーパミンの受容体をブロックすることで、ドーパミンの効果を弱くする効果があります。そのため陽性症状には効果を示す一方で、陰性症状については効果を示しません。また、ドーパミンを過度に抑えつけるため、パーキンソン症状をはじめとする運動系の副作用も出現することが問題とされてきました。

非定型抗精神病薬のSDA(セロトニン・ドーパミン拮抗薬)は、ドーパミンだけでなく、セロトニンの受容体もブロックすることで、パーキンソン症状、アカシジアやジストニアなどのEPS症状が出にくいよう工夫されたお薬です。ただ、ドーパミンの働きを抑えるのは変わらないため、定型抗精神病薬に比べれば、運動系の副作用は出にくいというだけで、他の非定型抗精神病薬に比べて、運動系の副作用は出やすい傾向にあります。適宜抗パーキンソン薬などと併用して使われます。

リスペリドンには、効果が2週間持続する注射タイプのデポ剤と口の中ですぐに溶けるタイプのOD錠とさまざまなタイプがあります。患者の個別性に合わせて使い分けることが可能です。

SDA(セロトニン・ドーパミン拮抗薬)の種類
  • リスペリドン(商品名:リスパダール)
  • ペロフピロン(商品名:ルーラン)
  • ブロナンセリン(商品名:ロナセン)
  • さまざまな神経伝達物質に作用するMARTA

    ドーパミン、セロトニンに加えて、アセチルコリン、ヒスタミン、ノルアドレナリンなどさまざまな神経伝達の受容体をブロックすることで、神経伝達の効果を抑えるのが、MARTA(多元受容体作用抗精神病薬)です。

    定型抗精神病薬やSDAに比べて運動系の副作用はほとんどなく、陽性症状にも陰性症状にも一定の効果をMARTAは認めます。一方で、体重増加や脂質異常、耐糖能異常などの代謝系の副作用が出るのが大きな特徴です。

    難治性の統合失調症にも効果があると言われているクロザリルもMARTAに分類されます。自殺危険度が高い患者や治療効果がなかなか出ない患者には選択されるクスリです。しかし、処方できる医師は、クロザリル登録医師に限られます。

    また重篤な副作用が出現するリスクも高いため慎重に観察をする必要があります。

    MARTA(多元受容体作用抗精神病薬)の種類
  • オランザピン(商品名:ジプレキサ)
  • クエチアピン(商品名:セロクエル)
  • クロザピン(商品名:クロザリル)
  • ドーパミンが過剰なところと不足していところ両方に効くDSS

    ドーパミンの作用が過剰なところではドーパミン受容体をブロックしてドーパミンの作用を抑え、ドーパミンが不足しているところではドーパミンの作用を強める効果があるのが、DSS(ドーパミン系安定剤)です。

    ドーパミンの作用を調整するので、陽性症状にも陰性症状にも効果があります。こちらもSDAに比べれば運動系の副作用は少ないですが、不眠やソワソワ感、胃腸症状を呈します。

    DSS(ドーパミン系安定剤)の種類
    アリピプラゾール(商品名:エビリファイ)

    まとめ

    非定型抗精神病薬について解説しました。定型抗精神病薬にくらべて、副作用が少ない反面、代謝系の副作用が現れる可能性があります。日々の副作用の観察や、薬効も患者それぞれで異なりますので、毎日の変化を適宜主治医やチームで相談しながら対応することが重要です。

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