
と心配になっているあなた。知らず知らずにやって、検査値に異常や神経障害を起こしては遅いです。
今回は下の内容を解説します。
- 患者を神経損傷させて6100万円の訴訟になった本当の話
- 採血や点滴を避けるべき6つの状態
今回は採血や点滴を避けるべき6つのパターンをまとめました。これを読めば、どこに採血や点滴をしたらだめか身につけれます。まず神経障害が残ったらどうなるかを見ていきましょう。
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目次
患者に神経損傷させたら6100万円の訴訟!?
患者の神経損傷をさせたとして下のような事例があります。
手術前、看護師が点滴のルートを確保するための静脈注射を女性の左手にし、患者が痛みを訴えたにもかかわらず、そのまま針を深く刺しました。手術後、患者は左肩から左手の指先にかけて完全に麻痺し、複合性局所疼痛症候群(CRPS)と診断されました。重度の後遺症が残ったとして、裁判所は、病院に約6100万円の支払いを命じています。
このような話は珍しい話ではなく頻繁に報告されている事例です。
つまりあなたも加害者になる可能性があるということ。
採血や点滴を避けるべき6つの状態
採血や点滴などは日勤でやってきてわけもわからない患者にやることもあると思います。
しかしなにも調べずに医師からの指示があるからとやってしまうと、上記のように訴訟問題に発展する可能性もあります。
患者の採血部位や点滴部位がどのような状態であると、採血や点滴を避けるべきなのか見ていきましょう。基本的には下記の6つの状態になっている場合には、採血や点滴は避けましょう。
- 点滴箇所より中枢側の血管
- 麻痺側の上下肢
- 高齢者の下肢血管
- 炎症、感染している上下肢
- リンパ節郭清後の上肢
- 透析シャント部位
順番に解説します。
点滴箇所より中枢側の血管
点滴部位より中枢側の血管で、採血をすると、点滴成分が混入するため、検査値に影響が出ます。
麻痺側の上下肢
麻痺側は、神経障害や血腫のうむがわからず、麻痺が重症化する可能性があるため避けるべきです。
高齢者の下肢血管
高齢者の下肢血管は、血栓ができやすいため、下肢での採血やルート確保は避けるべきです。
上肢に異常や血管が見つからない場合の最終手段としておきましょう。
また点滴ルート確保をした場合にはバイタルの確認、全身状態の確認を欠かしてはいけません。血栓がとんでなくなるケースもあるので注意深く観察しましょう。
炎症、感染している上下肢
炎症、感染している部位で、採血や点滴を行うことは、炎症が悪化したり、感染が拡大する恐れがあるため、避けるべきです。
リンパ節郭清後の上肢
乳がんなどで乳房摘出を受けている患者はリンパ節郭清しています。リンパ節郭清側で点滴を行うことは、リンパの流れを妨げる可能性があるため避けるべきです。
透析シャント部位
シャント部位の血管は、動脈と混入しているため、動脈血の血圧の影響で止血しにくいです。また、採血や点滴手技の際に逆血もしやすいため、採血や点滴は避けるべき部位です。
【まとめ】採血や点滴を避けるべき6つの状態を理解して危険を避けましょう。
採血や点滴を避けるべき部位は、点滴箇所の中枢側、麻痺側の上下肢、高齢者の下肢、炎症や感染部位、リンパ節郭清部位、透析シャント部位の6部位です。いずれも、なぜ採血や点滴を避けるべきなのかの理由を頭に入れておきましょう。理由を知っていれば応用も効きます。
看護師として、患者さまのリスクになることは、知っていて当然です。訴訟などになっては遅いので、いますぐに知識をつけて明日からのケアに活かしましょう!
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