看護技術

精神科へ転職する看護師必見!精神科でよくある症状と看護を解説!

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 「一般科と違ってコミュニケーション中心だけど具体的にどうしてるのだろう」「暴力とか暴言への対応がいまいちわからないな」と疑問に思ってはいませんか。
 精神科の看護は、一般科に比べて、コミュニケーションによるものが多いので戸惑うことも多いでしょう。当の管理人も精神科に異動したばかりの頃は毎日混乱の連続でした。
 
 今回はまず、精神科でよくある症状を解説しその後各看護を紹介しているページを紹介します。自分の気になる看護を見て、精神科へ行ったときに即戦力になりましょう。

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精神科でよくある精神症状ってどんなものがあるの?

 ICUでの臨床経験がある人はICU症候群(せん妄)を体験したことがあるでしょうし、一般科であろうと手術前の不安感を訴える患者の対応をしたことのある方もいると思います。
 精神科では、一般科でのせん妄や不安感と似てはいるけども、少し違う症状がみられます。一覧にすると以下のような14つの症状が、精神科でよくみられる精神症状です。

精神科でのよくみられる精神症状
  • 幻覚、妄想
  • 興奮
  • 暴力
  • せん妄
  • 躁状態
  • 抑うつ
  • 不安
  • 不眠
  • 無為、自閉
  • 強迫
  • 拒絶
  • 水中毒
  • アディクション(嗜癖、依存)
  • 希死念慮、自殺企図
  • 幻覚、妄想


     幻覚とは、実際には存在しないものを知覚することを指します。幻覚は、幻聴、幻視、幻触、幻臭、幻味などに分類することができます。

    幻覚の種類
  • 幻聴
  • 幻視:現実には存在しないものが見えるもの。人や動物や影が見えるなど。
  • 幻触:皮膚の上や中を虫がうごめいている、肩をたたかれるなどを感じる
  • 幻臭:実際の食べ物と別のにおいがする。腐った匂いやおならなどのにおいに感じる
  • 幻味:実際に食べたものの味がなかったり変な味に感じる
  •  妄想とは、思考が障害されて、明らかに誤った思考・判断を修正することができず、本人はそれが現実のものと考えてしまう思考のことを指します。妄想には、「自分は悪口を言われている」など被害的に思い込む被害妄想、「自分は王族の人間だ」と過大評価する誇大妄想、「誰かに監視されている」と思い込む注察妄想などに分類できます。

    幻覚や妄想を肯定すると、幻覚や妄想を固定させてしまい、幻覚や妄想をより強固なものにしてしまうため、関わる際には注意が必要です。

    興奮


     興奮とは、休息に感情が昂ぶり、感情や行動を抑えることができない状態を指します。精神医学では、このような興奮のことを精神運動興奮と呼びます。
     精神運動興奮は、大きく分けて緊張病性興奮、躁病性興奮、せん妄性興奮の3つに分けることができる。緊張病性興奮は、幻覚や妄想といった病的支配に支配されたことによって不安感や恐怖感からくるものを指します。躁病性興奮は、躁うつ病に見られる興奮のことを指します。せん妄性興奮は、文字通り、せん妄からくる錯覚や意識障害から不安や緊張が高まることで起こる興奮のことを指します。
     精神運動興奮は、いずれの3つでも、考えがまとまらなくなり、感情が昂ぶり、自分では抑えられない状況です。そのため、衝動的な行動や暴力、暴言に発展するケースも少なくありません。また、自分自身や他人を傷つける恐れもあります。
     例えば、暴言をはきながらうろうろと落ち着きなく動き回ったり(暴言、多動)病棟の机やいすを壊したり(破壊行為)、医療スタッフや他患者の言動の一つ一つに反応を示したり(反抗的)といった症状がみられます。

    暴力


     暴力とは、「他者に対して破壊的であること」を指します。日本看護師協会では、暴力を身体的暴力、精神的暴力に大きく分けています。身体的暴力は、「他の人や集団に対して身体的な地価を使って身体的、性的、あるいは精神的な危害を及ぼすものをいい、例えば、殴る、蹴る、叩く、突く、撃つ、押す、噛む、つねる等の行為」を言います。
     暴力は、精神科の入院時や入院直後などに生じやすいです。その理由は、精神科入院時は、精神症状による心身への影響がピークの状態にあり、患者自身が精神症状に正しく対処できないためです。精神症状に左右されて、不安や怒り、苦しさの矛先が、家族や看護師、他医療スタッフへ向けられることが多いのです。

    せん妄


    せん妄とは、中枢神経系に侵襲が起こると出現する脳器質性精神障害です。さまざまな原因から急激に脳機能の失調をきたすと、脳の処理が間に合わなくなり、せん妄状態になります。せん妄状態になると、意識混濁、近時記憶障害、見当識障害、不眠、混乱、幻覚などの症状を呈します。

    躁状態


    躁は、抑うつと対極に位置づけられる精神的活動性と身体的活動性が亢進した状態をいいます。具体的に躁状態とは、爽快な気分になったり気分が高揚していい気分になる躁性感情障害、よく話すようになったり落ち着いていられなくなる意欲や行為の障害、次々と話が移り変わる観念奔逸などが見られる状態です。また、なかなか寝つけない睡眠障害や、過食気味になる食欲の亢進も一緒に見られることが多いです。

    躁状態になると、自己中心的な考え方をして、自分の行動を妨げられたり、考えを否定されたりすると、イライラしたり興奮したりする易刺激的な状態になります。

     躁状態では、易刺激的で興奮しやすい状態となるため、患者と議論したり無理に説得しようとすると症状の増悪に繋がります。刺激を除去して患者の休息を促すかかわりが重要となります。

    抑うつ


    抑うつ状態とは、躁状態とは対極に位置付けられて、気分が沈んで、身体的にも精神的にも活動性が低下し、悲観的になっている状態を言います。うつ病では典型的な症状として、抑うつ状態、興味や喜びの喪失、易疲労性の3つの症状が現れますが、すべての症状の根底にあるのは抑うつ状態による感情、思考、集中力、判断力の低下にあります。

    不安


     不安とは、何かが気になって落ち着かない状態を言います。不安は、患者でなくても看護師であろうと医師であろうと誰でも感じる不快な感覚です。
     不安な患者への対応は傾聴です。もっといえば、言語的なコミュニケーションに加えて、背中をさする、、手を握るなどの非言語的コミュニケーションが不安な患者への対応には重要です。患者の話を聞くというのが、当たり前ですが、不安を取り除くことが一番重要な看護です。

    不眠


     不眠とは、入眠困難や中途覚醒など睡眠時間の障害や睡眠の質が障害されて、日常生活に支障がでている状態を言います。

     不眠は入眠障害、中途覚醒、早期覚醒、熟眠障害の4つのタイプがあり、その原因はさまざまです。原因として挙げられるのは、心理学的要因、生物学的要因、身体的要因、精神学的要因、薬物的要因の5つがありますが、1つの要因だけでなく。それぞれが重なり合って不眠になっている場合もあります。
     
     不眠を訴える患者は、精神科にたくさんいます。寝れずに昼夜逆転や興奮や易刺激的な患者もいるため、不眠への対応は必須の看護技術と言えます。患者への関わり重要となるのは、患者の不眠の原因を究明し、原因の除去を行い、患者自ら規則的な生活や不眠にならない生活リズムを身に着けられるようにサポートすることです。

    無為、自閉


     無為とは患者の意思表示がなく(またはできない)、自発性が低下している状態を言い、自閉とは現世から離れ、自分の世界に閉じこもってしまう状態を言います。
     いずれにしても、無為や自閉は活動意欲が低下して、自分の世界に閉じこもり、一日中ベッドで寝て過ごすことや座ってすごすことが多く見受けられます

    強迫


     強迫とは、ある考えや行動が、自分の意志とは関係なく出現し、その考えや行動を否定したりやめたりしようとすると、不快に感じたり心配になったりする状態です。
     強迫は、強迫思考と強迫行為に分けられ、強迫思考とは自分の意志に反して絶え間なく浮かんでくる考えや思考のことをいい、強迫行為とは強迫思考から生まれる不快感や不安感をなくすための行動を繰り返してしまうことをいいます。何度も同じことを確認したり、何度も手を洗ったりといった強迫症状が主な症状です。

    拒絶


     拒絶とは、ある要求や行動を求めた際に、相手が承諾せずに拒否することで、自分を守る防衛反応の一つです。
     臨床では、お薬を飲むことは拒否する拒薬、食事を拒否する拒食等の拒絶を目にすることが多いです。また、幻覚や妄想に左右されて医療処置や医療スタッフの介入を拒否する拒絶も見られます。

    水中毒


     水中毒とは、多飲症によって体内に大量の水分が貯留した結果、様々な臨床症状が出現する状態です。水中毒は実際に臨床症状が出現したものを指しますが、水中毒になる前のたくさん水を飲んでいる状態、具体的には1日3L以上水分を摂取する患者は多飲症と言えます。水中毒、多飲症は、精神障害との関連が明らかとなっており、重症多飲症患者の約8割は、統合失調症の患者と言われています。

    アディクション(嗜癖、依存)


     アディクション(嗜癖、依存)とは、ある習慣から得られる快体験のために、その習慣を維持することが目的になり、自分の意思ではコントロールできなくなり、日常生活に支障をきたす状態をいいます。
     例えば、アルコール依存症や薬物依存の依存症はアディクションの一種ですし、SNSやネットなどインターネット依存も最近は話題になってきています。

    希死念慮、自殺企図


     希死念慮とは、自ら意識的な死への願望のことを言い、自殺企図とは、希死念慮のもとに自殺しようと行動することを言います。精神科においてはさまざまな理由で精神的に追い込まれて、「死」しか逃げる方法がないと心理的視野狭窄が起こりやすくなります。自傷などをしている患者では、自殺へのハードルが下がっているため自殺のリスクは高くなるため、対応には注意が必要となります。

    まとめ

     精神科でよくみられる症状について解説をしました。ここに記載されている情報以外にもさまざまな症状や状態があります。また、精神症状が悪く症状同士が重なり合っている場合も多いため、柔軟な対応が求められます。コミュニケーション能力が求められるのが精神科ですが、看護師のキャラクターの違いによって、相談しやすい患者や相談しにくい患者と分かれます。ある患者はあなたに相談しなくても、ある患者はあなたに相談しやすいといったことがよくあります。自分を無理に作らず、患者の考えや行動に寄り添って対応することが一番大切かもしれません。

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